終日クルーズ
翌朝はラジオ体操で一日が始まった。
これから9泊10日の間、ほぼ毎朝の日課になるんだけど、船内ではラジオ体操がある。
海の上でラジオ体操というのも、なかなか不思議なものだ。
体操が終わると、野菜ジュースが(スイカのジュースや何かの果物のスムージー)テーブルの上に並んだ。自由に飲めたが、まああまり美味く無かった。
体を動かすと目も覚めるし、そのまま朝食へ向かう。
レストランへ行く日もあれば、ビュッフェへ行く日もある。その日の気分次第だ。
レストランでは朝食もフルコースだ。
窓の外には海しか見えない(当たり前だけど)。
そんな景色を眺めながら朝ごはんを食べていると、「ああ、本当に船旅が始まったんだな」と少しずつ実感が湧いてくる。
この日は函館へ向かう終日クルーズ。
寄港はないので、一日中船の上で過ごすことになる。
天気は快晴だった。
せっかくなのでデッキへ出て、昼間からビールを飲む。
普段なら昼間から飲むことなんてほとんどないんだけど、まあ良いよね。
目の前にはどこまでも海が広がっている。
急ぐ用事もないし、次の予定を気にする必要もない。
なんていうのかな。
ただ海を眺めながらボーッとしているだけで気持ちがいい。
船内ではいろいろなイベントも開かれていた。
ヨガ教室があったり、ダンス教室があったり、ビンゴ大会があったりととにかく毎日何かしらの催しがある。
船の中央にあるプロムナードへ行くと、ピアノの弾き語りをやっていた。(ピアニストが変わるので、ほぼ一日中やっていた)
その周りにはテーブルや椅子が並べられていて、カクテルを飲みながら演奏を楽しんでいる人もいる。
俺も少し腰を下ろして聴いてみた。
生演奏を聴きながらのんびりカクテルを呑みながら過ごす時間なんて、普段の生活ではなかなかない。
船の中にはレストランやバーラウンジもたくさんある。
正確な数は覚えていないけれど、バーだけでもかなりの数があったと思う。
カジノまである。
まるで一つの街がそのまま海の上を移動しているような感じだった。
そして毎日の楽しみがビュッフェだった。
朝6時から夜12時まで開いていて、その時間なら好きな時に行けばいい。
和食も洋食も中華もあるし、ラーメンまである。
自分で好きなものを取るコーナーもあるんだけど、目の前で調理してくれるコーナーも人気だった。
ステーキやオムレツ、それにロブスターなんかも並んでいる。ピザは逸品だった。
スタッフはインドネシアの人たちが多かったように思う。
日本語はあまり通じないんだけど、「ワンモア」はちゃんと通じる(笑)。
ロブスターを一つ食べてみたら美味しかった。
それならもう一つ。
ついでにもう一つ。
結局、四つ食べてしまった。
まあ、こういう時くらいはいいだろう。
何を食べても、何杯飲んでも気にしなくていい。
だからついつい食べ過ぎる。
たぶん俺だけじゃなかったと思う。帰ってから体重計に乗るのが怖い。
夜になるとレストランで夕食だ。
ビュッフェは好きな時間に行けるけれど、夕食だけは決まった時間と決まったレストランの席が割り振られている。
俺たちの時間は7時30分。
そこでゆっくり1時間半ほどかけて食事を楽しむ。
昼間は好きなように過ごし、夜はレストランでゆっくり食事をする。
そんな生活をしていると、曜日も日にちもだんだんわからなくなってくる。
まだ2日目なのに、もう陸の生活が少し遠く感じられた。
この後、カジノのルーレットで痛い目にあった。
そして夜は静かに更けていった(😭)


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