沖縄に着いたその夜、最初に案内された場所が「モビレージ」という所だった。
人数は確か、全部で二十五人くらいだったと思う。
建物はプレハブのようなものがいくつも並んでいて、
二人ずつ分かれて寝泊まりしていた。
そして中央には、大きな建物があった。
屋根は南国らしく、バナナの葉のようなもので覆われていて、
そこが食堂になっていた。
沖縄に来たばかりの私は、
まだ何もかもが新鮮で、
この場所でこれから始まる生活に、
少しの不安と、それ以上の期待を感じていた。
モビレージでの生活は、
四月の終わりか五月の初め頃から始まり、
海洋博が開幕する七月二十日の少し前まで続いた。
この場所での時間は、
その後の沖縄での生活の土台になったように思う。

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